2009年08月07日
点検口
点検口の作成を大工さんに依頼しました。
床下では、基礎に通風孔がありますが
小さすぎて人が入ることができない場合があります。
和室なら畳を上げて床板を外せますが
洋間ではそうはいきません。
通風孔を削岩機で砕き、大きくする工事もできますが
私は、基礎の強度を下げたくないため
大工さんに依頼し床に点検口を作ってもらいます。
家の強度を下げずに床下を点検可能な空間にする事は大事だと思いますし、
シロアリ対策のみならず水周りのトラブル時などにも対処が簡単になります。
2009年07月30日
業者による換気扇の被害


今回は床下換気扇について非常に心痛む現場写真です。
防除士仲間、望月氏より送られてきました。
15坪弱の床下に、31台も換気扇がついています。
悪徳な業者による心無い大被害です。
また、コンクリートを砕く事はただでさえ基礎の強度を大幅に減すのに
汚く破壊するかのような砕き方、また、削岩機のピックが基礎に刺さったまま
放置されている様子を見ると、その情けない仕事に言葉も出ません。
真面目な業者が見れば換気扇などいらない現場だったのかもしれませんし
金額などは、かなり高額にだまし取られたと考えた方がよいでしょう・・・。
このような業者が減ることを心より祈ります。
みなさんも気を付けてください。
2009年07月28日
水分
ヤマトシロアリの飼育ケース内です。
1か所だけティッシュに水分を含ませて置いていますが
そこ以外は乾燥状態になるようにしています。
水分付近では、活動は見られますが
蟻道の構築などの大きな動きは見られません。
しかし、水槽の一番遠い角付近では土を盛り上げ
活発に活動しています。そして周りは乾燥していても
必ずその蟻道付近だけが湿っています。
ヤマトシロアリは水を運ばないという説明が多いですが、
実際は水分を与えていない個所に濡れた蟻道を造ります。
現場でも、水が常に供給されている部分は
シロアリが非常に少ないもので、少し離れた部分や乾燥している
床下で被害が出ている事が多いものです。
よくお客様が、「乾燥しているのになぜ?」と言われる事がありますが
それはヤマトシロアリも水を運ぶ証拠であり
生息範囲内の土の中、コンクリートやタイル下の水分を
上手に利用し生きているのです。
2009年07月17日
見えない個所から
床下主要材がすべて鉄骨のお宅で
シロアリが発生しました。
もちろん構造的にはシロアリの侵入は
起こりにくい状態ですが
玄関は框などの木材を使ううえ、
ブロックなどで囲われ、床下からは
見えない場所(玄関下やブロックの中)から被害に進行します。
そして、壁などは必ず木材を使うため
上へと被害を広げていきます。
コンクリート造り、鉄骨造りでも
侵入する要素はゼロではありません。
よく、「床下が鉄骨だから、コンクリートだからシロアリが来ないと思った」
という言葉を聞きますが、侵入のポイントは結構あるものです。
2009年07月09日
不安個所
シロアリの上がりやすい構造が
2つ同じ個所にありました。
床下はコンクリートですが
配管は基礎をくり抜き、通してあるので
外から配管伝いに侵入しやすい個所です。
そこに基礎に張り付くよう、束石、束があります。
侵入を許せばその時点で蟻道の造りやすい環境が
整っている状況です。
束には加圧注入材が使われていますが、
蟻道をつけ、他の材へは侵入しますので
注意が必要です。
2009年07月04日
勉強
今日は、著名な技術者である
東海白蟻研究所、星野氏の
イエシロアリ調査に御同行させていただきました。
話の節々から、いろいろなヒントを頂き
とても勉強となる一日でした。
このような機会を大切にし、そして
自身のレベルアップにつながるよう
日々努力していきたいです。
2009年06月24日
少薬剤での処理
コンクリート倉庫での被害です。
荷物を置くために敷いた木材に
ヤマトシロアリが侵入していました。
見にくいですが白いのがみんなシロアリです。
自由にできる倉庫なため、やりたいよう自由に駆除しました。
マニュアルに頼れば穿孔だの㎡何リットルだのなりますが、
どこから、どのように、どう被害を出しているかを
考えればマニュアルは必要ありません。
濃度と特徴を活かせる薬剤を、霧吹きで少量処理しましたが
数日後には写真のようにシロアリに行きわたり駆除する事ができます。
これを掃除し、もう一度木材を置くと、数日後には
まだ残っていたシロアリが異常行動を起こし死んでいきます。
薬剤はただ大量に撒くものではありませんので
その場に合わせ最少量で済ませたいものです。
2009年06月20日
生殖虫
非常に見えにくいですが
飼育ケースから出た羽アリを
別のケースに移しておいたところ
側面で生息が確認できました。
ヤマトシロアリの生殖虫は現場でも見た事はなく、
写真でもなかなか見る事はできません。
このまま生き続けてほしいものです。
2009年06月12日
花壇からのシロアリ侵入

住宅に密接させた花壇からのシロアリ侵入です。
この写真は防除士仲間、望月氏より頂きました。
基礎はおろか、壁位置まで土を入れ花壇を設置してあります。
その結果、窓枠に向かい蟻道が構築されています。
基礎と壁の境目も心配ですが、
何かの形に沿う事の多い蟻道がそのまま出来上がっている写真です。
住宅周りは出来るだけシンプルにすることで
このような侵入はかなり減ってきます。
いきなり薬剤に頼るのではなく、構造を考える事もシロアリ対策です。
2009年06月03日
外部侵入
今回も外部からの蟻道です。
基礎でも、このような変化のある場所は
蟻道がよく見つかります。
何かの形に沿う事の多いシロアリにとっては
都合がよいのでしょう。
この現場、床下の土台等には被害がありませんが
2階から羽アリが出ています。
薬剤の力でシロアリを抑え込むのではなく
雨の状況を見ながら少々考えた駆除をしなければなりません。
2009年05月29日
ウッドデッキ
羽アリの話もだいぶ落ち着きました。
そんな中で、やはり気になるのは
床下ではなく、外からのシロアリ侵入です。
この現場は、ウッドデッキ部分にシロアリが侵入しています。
そこからは土台へ侵入してなさそうでしたが、
ウッドデッキの位置からして極めて危険な状況です。
床下へは一部分しか入れず、他は点検口や通風孔が無いため
この箇所付近は未確認となっており、大工さんに
点検口の作成と共に、ウッドデッキを取ってしまう等の
話も含めた打ち合わせを早急に行いました。
ウッドデッキは生活上便利ですが
私たちから見ると正直、無い方がいいです・・・。
どうしてもと言うなら点検可能な床高を保ちつつ
材質や基礎や壁からの距離を少しでも考え、
シロアリを導かないようする事が大切です。
また、壁に物を立てかけて基礎面を暗くしたり
レンガなどで住宅に花壇をくっつけて造ったりすると
ウッドデッキ同様、外部からのシロアリ侵入につながりやすくなります。
ウッドデッキ下、クロアリの蟻道のように見えますが
シロアリの蟻道が数本上がっています。
活性は高そうです。
2009年05月21日
ネバダオオシロアリ、落翅虫
先日、仕事を終えネバダオオシロアリの飼育ケース内を見ると
なんとも大きな羽が落ちていました。
羽の数から1頭のみ出たようですが
探してみるとこれまた大きな落翅虫(羽を落とした羽アリ)が。
拡大すると結構気持ち悪いですね・・・。
2009年05月19日
イエシロアリ
暖かくなり、イエシロアリの活性も高くなってきました。
お客様にヤマトシロアリとイエシロアリの見分けについて
聞かれますが、兵蟻を見れば簡単にわかります。
上がイエシロアリの兵蟻で頭が卵型、
下がヤマトシロアリの兵蟻で頭は円筒型です。
ヤマトシロアリの場合、被害個所を崩せば
大概は兵蟻も職蟻と一緒に逃げてしまいます。
しかし、イエシロアリの兵蟻は攻撃的なため、
生息箇所を崩せば兵蟻が次々と警戒に出てくるのも特徴的です。
※場所にもよりますが
でも、住宅で見つけた場合、被害個所や蟻道を派手に崩すと
後々の駆除に影響が出ますので注意して下さい。
2009年05月18日
新築処理
新築時の間柱部分です。
最近は、根太などを打たずに
厚い床板を乗せていく現場が多くなりました。
土台の防蟻のあとに期間が開き
柱の防蟻に行くのですが
写真のように間柱は床板に乗っています。
施工基準では柱も1メートル云々言いますが
正直な話バカバカしい防蟻工法です。
万が一土台を突破されれば柱へ行く前に
土台の継ぎ手や無処理の床板が待っています。
※在来の根太があるタイプでも柱1メートル処理は無意味ですが・・・。
そして床板にはシロアリにとって都合のよい
断熱材が付いております。
そのあたりを踏まえて薬剤を使用しないと
ただの塗り絵と一緒になってしまいます。
保証書が必要な現場では基準に従わなければなりませんが
薬剤のマニュアルは時代に逆らった流れになっております。
何とかならないものかと日々思っております。
2009年05月09日
群飛
飼育中のヤマトシロアリが群飛を始めました。
羽の大きさは4枚とも同じ大きさな上に、羽を落としても
クロアリとは明らかに体形が違う事がわかると思います。
家の中に大量に羽が落ちていたり、群飛に遭遇した場合は
シロアリの生息が疑われます。この時期の参考にして下さい。
ただし、群飛の状況により被害の大小、有無も変わってきます。
羽アリを見たら早めに対処する事が大事です。
2009年05月06日
羽アリ調査
羽アリの写真です。
このお宅は、先日に部屋の中のクロスから
大量の羽アリが出たとの事で連絡を頂き、調査に行きました。
群飛孔の位置的に外周りが気になったので
外を見てみるとエアコン室外機裏に蟻道を発見。
しかし、やたらとモロい蟻道で非常に違和感があります。
床下は発泡系の断熱材が隙間なくキッチリと詰め込まれた状況で
シロアリが侵入している形跡があります。
雨も少し漏っているのでこの蟻道はあまり重要でないのかもしれません。
水を断つと共に慎重に対処していかなければなりません。
帰りがけ、お施主様に盆栽を頂きました。
大切に育てていきたいと思います。
2009年05月05日
羽アリ
飼育中のヤマトシロアリに
羽アリの姿が確認できました。
まだ群飛孔内に戻り飛び出してはいませんが
明日あたりに出るのかもしれません。
そしたら仕事で見られないな・・・。
※右上の木材の穴はただの穴です。
シロアリとは関係ありません。
2009年05月05日
木片
子供達が散らかしまわった嫁の実家の周り。
片づけていたら、出てきました。
嫁と義理姉がドライバーでほじくりまわし
しまいには「今薬ない?」
あるわけなかろうに!
薬剤は使うべき場所で使うものです。この場合、
シロアリは家の外で、生きた草花も近くに無い場所。
しかもこれから捨てる木片。
それならお湯でもかけとけばいいんです。
「それで大丈夫?」と言うけど
どんな虫も熱湯かければ死にますよ・・・。
でも、使う木や生きた木には駄目ですよ!
2009年05月02日
群飛孔
サボテンからシロアリが出た
と聞いたので調査に行きました。
いろいろ見てきましたがサボテンは初めてです。
真ん中に見える穴のようなものが
群飛孔と言って、羽アリが飛び出す個所です。
ただ、シロアリの羽アリはすぐに羽を落としてしまうんですが
ここでは体をつけたままの個体が多数死んでいました。
サボテンに何かあるんですかね…。
サボテンの下をのぞくと、そこには丸太が。
元はここの様ですが、表層の方ではシロアリの死体が目立ちました。
でも中の方は、時期的にも兵蟻に攻撃性があり
元気な奴らがいっぱいです。
現場の都合上、駆除はまだしていませんが
いろいろ考えて施工したいところです。
2009年04月30日
自分で出来る補助的なシロアリ対策
外周りでの写真です。
まずは通風孔を塞ぐ様に
物が置かれている状況です。
ここの床下は乾燥していましたが
風の流れを遮る場合があります。
それともう一つ、壁の高さまで
荷物が達しています。
この裏は影となり、シロアリを
外から侵入させる場合があります。
物の置き方一つで簡単に予防対策になります。
基礎周りにはなるべく物は置かない、
置くとしたらなるべく基礎と離してやる、
それだけです。
基礎や表面のモルタルに
クラックが入っている場合は更に注意しましょう。