2010年09月28日

修復されている蟻道


温泉施設調査時の写真です。
温泉に接している土台に向かいヤマトシロアリの蟻道が伸びています。
この部分の土台はある程度しっかりしていますが
水染みにより腐朽し土台がほぼ無くなってしまっている所もあります。
地面は防湿コンクリートが打たれていますが
温水管の影響か、非常に暖かくなっておりました。
蟻道が途中から黒く変色していますが、これは水分ではありません。
地面に落ちている蟻道の残骸や曲がりくねった形から考えると
何かしらの影響で何度か崩れているのではないかと推測しました。
温度や水の供給、コンクリートによる密閉など
よい条件が重なりこの場を放棄することなく
修復を重ね固く強い蟻道を作ったのではないかと思います。





  


Posted by あり屋 at 21:31Comments(0)シロアリ

2010年09月19日

現場フォーラム

9/17、18日とシロアリフォーラム現場研修会が開かれました。
設計士さんからシロアリ関連の各専門家、研究者さんなど
20人以上が愛知県のイエシロアリ被害現場に入り
宿泊先では深夜まで熱い討論会が行われました。
全国各地から集まった本物の技術者なだけに
非常にレベルが高く核心をついた話ばかりです。
とても有意義でよい意味で緊張感のある二日間でした。

しかし、デジカメを忘れたアホな私でした・・・。
  


Posted by あり屋 at 08:47Comments(0)シロアリ

2010年09月09日

断熱工法


床下基礎面の断熱材です。
水周りが独立、そこのみ内断熱工法となっています。
配管周りや水抜き穴を確認すると
シロアリは容易に侵入できる状態となっていました。
断熱材にシロアリが侵入すると非常に厄介です。
本当は全部剥がしてしまいたいのですが
住宅の仕様となっている為なかなかそこまでの許可は出ません。
侵入させない為の最小限の撤去をする事で了解を得ました。
新築でも外断熱、内断熱が多くなっていますが
ただ単に薬剤を使用しても断熱材への侵入は防げません。
また、小規模な被害である事が多いヤマトシロアリでも
侵入すると予想以上の被害となったり
習性上、イエシロアリよりも難しい駆除となる現場が
どんどん増えていく事が容易に想像できます。
そして、問題なのが保証書です。
新築時、既築時ともに何の対策もせずにマニュアル施工をし
その結果断熱材に侵入があった場合
間違いなく保険は使用不可能と判断される事でしょう。
まともな防除業者は何かしら住宅メーカーへの説明や
出来る範囲での対策を考え、また実行しているでしょうが
住宅の設計、仕様の問題というのは結構ハードルが高く
なかなか思うようにいかないのも現状です。
薬剤屋さんとも話しましたが、簡単なようですんなりいかない
なかなか大変な問題です。  


Posted by あり屋 at 23:27Comments(0)シロアリ