2009年04月28日
着色剤
イエシロアリ生息地域での調査です。
新築以降何もしていないとの事で点検しました。
土台などにはオレンジ色の着色材が残っていましたが
やはり化粧柱には着色されていません。というか色が付いていてはできません。
場所は玄関横にある和室です。
イエシロアリは、薬剤を撒いてあろうと
突破するときには突破しますし、玄関付近は特に注意です。
着色された薬剤は目には見えますが
こういう結果になりますので私は嫌いです。
無色で必ずやってほしい部分です。
この間の話の背割れもあるでしょうし・・・。
おまけです。根太なんかの薬剤なんかはどうでもいいです。
このような場所に目残しはいけません。
2009年04月26日
2009年04月25日
ネバダオオシロアリ
今日は薬剤メーカーさん、薬剤技術研究者さん達と
ネバダオオシロアリを採取するため
兵庫県まで出張してきました。
このシロアリも外来種でありますが
なぜか兵庫県の、ある山林のごく一部に生息しているようです。
写真は兵蟻(兵隊アリ)ですが
オオシロアリだけあってさすがに大きくて迫力あります。
住宅への被害報告はまだないようですが
被害の可能性はありますので生息が広がらない事を願うばかりです。
(採取している皆さん)
2009年04月24日
背割れ
和室などの化粧柱に使われる無垢の柱は
この様に「背割れ」という切り込みが入れられます。
これが無いと表面などに亀裂が入ってしまうからです。
しかしこれはシロアリにとっては通路となってしまいます。
特にイエシロアリは、この背割れを通っての天井裏被害が目立ちます。
よく新築で、ハケでオレンジ色を付けている現場を見かけますが
後でこっそり見てみると、このような箇所に色が付いてないんですよね・・・。
以前仲間に聞いたのですが、「玄関の化粧柱に穴をあけると
真ん中あたりに被害がある」と言った業者がいたぞ、と聞きました。
それだからその業者は土台から何からみんな穴をあけるそうです。
大笑いです。言葉もありません・・・。
それは被害でもなんでもありません。
まぎれもない背割れです!
2009年04月18日
無意味な処理
トイレ入り口の写真です。
敷居と柱に防蟻工事で開けられた穴の跡があります。
トイレは土間式(土が詰め込んであり床下空間が無い)に見えますが
ここは普通に床下空間があります。
実際はそのどちらにしても、シロアリ対策上、意味の無い処理で
これを行った人は何を考えてやったのかこちらが考えてしまします。
こう云う無意味な物を見ると虚しくなってきます・・・。
2009年04月16日
床下調査
過去に玄関にシロアリが出たと言うお宅に調査に行きました。
その時に、防蟻工事を行ったようですが
玄関柱などには、ドリルでやたらと大きな穴をあけた跡がありました。
しかも食害の形跡はありません。
その部分の予防として何かしたかったのだろうけど
薬剤をポイントに届ける他の方法は考え付かなかったのだろうか・・・。
床下から玄関付近に行き調査しましたが土台や框は健全でした。
土留めがあり、土と接触している状態でしたので
少しほじるとシロアリが付いていたであろう木片とほんの少しの被害跡だけ
確認できました。このような部分は単に薬剤を撒くのではなく
木と土を離してやることが先決です。薬剤は二の次です。


その時に、防蟻工事を行ったようですが
玄関柱などには、ドリルでやたらと大きな穴をあけた跡がありました。
しかも食害の形跡はありません。
その部分の予防として何かしたかったのだろうけど
薬剤をポイントに届ける他の方法は考え付かなかったのだろうか・・・。
床下から玄関付近に行き調査しましたが土台や框は健全でした。
土留めがあり、土と接触している状態でしたので
少しほじるとシロアリが付いていたであろう木片とほんの少しの被害跡だけ
確認できました。このような部分は単に薬剤を撒くのではなく
木と土を離してやることが先決です。薬剤は二の次です。
2009年04月14日
防蟻シート
防蟻シートを敷き込んである床下の調査をしました。
まずはこの状況を見て一言、防蟻効果はありません。
逆にシロアリが到達すれば上がりやすいんではないかと・・・。
防蟻シート工法とは、説明書の上では非常にきれいに出来ています。
と言うか書けています。
しかし、実際に現場で施工するにはいろいろな弊害が出てきます。
作業のタイミングも非常に大事ですが
まずは地面の転圧がどの程度行われているかが問題で
敷き込み作業の出来映えに大きく影響します。
基礎周りや束周りは砂と薬液でシートが基礎から剥がれないよう処理しますが
たとえ固まっても、その後の業者さん達の作業でシートは踏まれ
どんどん動いて剥がれますし、転圧が悪く石がごろごろしていれば
穴も開いていきます。
そのようなことを踏まえて、工夫の出来る技術者が作業しなければ
何の意味もない工事となってしまします。
早い話、机の上で出来た工法だと私は思っております。
2009年04月13日
カンザイシロアリ記事
昨日のアメリカカンザイシロアリの記事について、
シロアリフォーラムの星野氏から連絡頂きました。
近県からの飛来の可能性とは非常に言葉と説明が悪く、
被害に気付いていない建材や家具の移動
による被害の拡散を重要視するべきだとの事です。
また、カンザイ系のシロアリはアメリカカンザイシロアリだけではないと
常に頭にいれなければなりません。
外来種のカンザイシロアリは静岡にもおり、実物も確認しているとの事。
常にいろいろなシロアリとやりとりしている方の説明、言葉には非常に重みがあります。
シロアリフォーラムの星野氏から連絡頂きました。
近県からの飛来の可能性とは非常に言葉と説明が悪く、
被害に気付いていない建材や家具の移動
による被害の拡散を重要視するべきだとの事です。
また、カンザイ系のシロアリはアメリカカンザイシロアリだけではないと
常に頭にいれなければなりません。
外来種のカンザイシロアリは静岡にもおり、実物も確認しているとの事。
常にいろいろなシロアリとやりとりしている方の説明、言葉には非常に重みがあります。
2009年04月11日
アメリカカンザイシロアリ
今日の静岡新聞でアメリカカンザイシロアリについて掲載されていました。
県内被害報告なしとなっていますが
実際はわからないだけ、ですでにいると思った方が賢明だと思います。
また、シロアリフォーラムからも、他新聞の記事、情報を頂いたと同時に
ヤマトシロアリの羽アリ出現情報も頂きました。
マニュアルではゴールデンウィーク前後に羽アリが出ると言いますが
虫にはゴールデンウィークの言葉すらわかりません。
条件次第で出てきますので通説に惑わされず注意しましょう
県内被害報告なしとなっていますが
実際はわからないだけ、ですでにいると思った方が賢明だと思います。
また、シロアリフォーラムからも、他新聞の記事、情報を頂いたと同時に
ヤマトシロアリの羽アリ出現情報も頂きました。
マニュアルではゴールデンウィーク前後に羽アリが出ると言いますが
虫にはゴールデンウィークの言葉すらわかりません。
条件次第で出てきますので通説に惑わされず注意しましょう
2009年04月08日
飼育ケース
ヤマトシロアリの飼育ケース内が活発になってきました。
兵蟻も姿を見せてくれたのですが、少しの音で隠れてしまうので
写真を撮るのに苦労しました。
ある意味職蟻の方が胆が据わっています。
そろそろ、食われるはずが無いと
某シロアリ屋が言っていた物を投入しようかと思っております。
2009年04月05日
外部侵入
昨日は1月22日に載せた
外部の電気配線カバーからヤマトシロアリが侵入した現場へ
駆除施工に行きました。
調査の段階で雨染みがあったので
その補修も兼ね、シロアリの活性が上がる今月に施工する事となりました。
床下ではクロアリの侵入もあったためか
シロアリは通常よりも隠れるように被害を出していました。
さっそく泡を入れるとシロアリは押し出されてきました。
ここが侵入経路となった配線カバー内部です。
床下から被害通路内部に薬液が滲み落ちるよう
低圧で処理しましたが、しっかり届いたようです。
薬剤は被害の動きを考えて使用すればほんのわずかで済みます。
大げさな穴や高圧噴霧は必要ありません。
2009年04月02日
イエシロアリ
イエシロアリを見つけました。
日当たりも悪くまだ肌寒いせいか
活性は低く、兵蟻も逃げる傾向にありました。
こちらは日当たりが良く
巣も見当がついている個所です。
防御液を出した兵蟻が出てきましたが
それでも数匹程度でまだまだ低活性です。
イエシロアリには少し時期が早かったですが
行動が活発になる5月、6月に
同じ個所で写真を撮ってみようと思います。
2009年03月28日
玄関周り
玄関ポーチ部分の写真です。
住宅完成時にはタイルか張られ
さらに木との距離が近くなります。
水切りもつくので完全な影となり
ドア枠周辺などはよい侵入経路となってしまいます。
ポーチ部分のコンクリートが
基礎と同時につなげて打たれた一体打ちか、
または別で打たれた二度打ちかでも変わりますが
なぜ玄関周りに被害が出やすいのかは一目でわかると思います。
また、予防工事を行う際はタイミングと薬剤の選択が重要になります。
それがわからなければ無駄そのものです。
2009年03月24日
空洞
基礎の写真です。
パッと見ただけではわかりませんが
左側ドア枠から一尺五寸(約45㎝)は空洞となっております。
基礎が足りない部分に板を張り
モルタルを塗ってある状態です。
また、写真ノズルに隠れていますが
地面にはコンクリートを流し込んだ時の
型枠が埋め込まれたままとなっております。
何かの形に添って移動する事の多いシロアリにとっては
好都合の上、空洞部分にたどり着けば簡単に家屋に侵入できます。
シロアリ対策は床下ばかり騒がれますが
このような箇所を見落とさない事が大事です。
間違いなく普通の床下より注意するポイントとなります。
2009年03月23日
通風孔
基礎通風孔です。シロアリ対策上
床下全てが点検可能な構造は非常に有利です。
しかし、この様に非常に小さく人が通れない場合があります。
この場合、基礎を砕き通風孔を大きくする方法もありますが
私は耐震上の問題が出ては困るので絶対に薦めません。
和室は畳を上げて床板を外し、それ以外は
大工さんに点検口を作成してもらうのが一番安心です。
また、床下全てが点検可能な構造は
配管の水漏れなどにも素早く対応できるなど
シロアリ対策以外でも有利です。
2009年03月20日
ヤマトシロアリ
飼育ケース内でヤマトシロアリの動きが確認できました。
見えにくいですが水槽側面に通路ができて行き来しています。
このまま安定したら、まずは現場によくある物を使い
実験したいと思います。
2009年03月14日
ノズル
ノズルを自作しました。
壁内などで薬剤が数方向に広がる「四方ノズル」です。
以前は職人さんに作ってもらいましたが
時代の流れか職人さんがいなくなってしまいました。
機材屋の販売品もありますが、薬剤は出過ぎだし太さも中途半端です。
自分の納得できる道具にこだわりたいので
数年前に清水の防除士、大滝氏と共に苦労の末に完成させました。
これにより、どうしてもドリルで穴をあけなければならない場合でも
2.1ミリ以下、場合によっては1.4ミリ以下で済ませる事ができます。
2009年03月09日
泡
泡に押し出されたシロアリです。
薬剤を泡状にすることにより、
目標以外への薬剤流出が無い、
液体と違い被害部内で薬剤が広がりやすい、
そして何より薬剤使用量の低減と
駆除には大活躍です。
道具に至っては(写真には写っていません)
業務用に販売されているスプレー式の泡剤とは違い、
先輩技術者が苦労の末に完成させた道具だけあって
自分が使用したい薬剤の選択、
濃度の調整、圧力の調整が可能です。
これからの時期には欠かせません。
2009年03月08日
飼育開始
すでに枯れてしまった木の撤去をしました。
樹皮をめくるとヤマトシロアリが生息し
ニンフ(羽アリの前段階)が多く見られました。
シロアリについては間違った情報も
当たり前のように流れています。
数十頭を持ち帰りましたので
生態観察や実験を行って行こうと思います。
2009年03月06日
被害の程度
蟻道を取ってみました。
割れなどの形に沿い蟻道が伸びていましたが
被害は木の表面を舐めた程度です。
こんなさもない蟻道でもドリルを使い
木を穴だらけにしてしまう作業者がいますが
あれはまったくの無意味です。
シロアリによる被害より人間による被害の方が
大きくなってしまいます。